男女共同参画社会の形成促進に関する質疑

        2001年11月20日 

 

●内閣委員会 

   質疑時間=30分(往復)


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○田嶋陽子君 

 社民党の田嶋陽子です。
 私の持ち時間は三十分ですので、あいさつ抜きで早速始めさせていただきます。
 まず、竹中大臣に、中高年男性の自殺についてなんですけれども、失業による中高年の自殺がふえているということ、三万人ともそれ以上とも伝えられていますけれども、私の考えでは、竹中さんのおっしゃる構造改革だと、たとえ景気がよくなっても、また不況が来たときには男性は自殺するんじゃないかなと思うんですよね。
 その自殺者の中には、妻帯者の人が多いんですけれども、遺書などによると、家族責任への重荷から自殺を選んだ人が結構多くて、例えばローンの未払いなども理由の一つに挙げられているんですが、このことに関してはどんなふうに思っておいででしょうか。


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○国務大臣(竹中平蔵君) 

そういう自殺という社会現象に対して、経済担当大臣の立場でどの程度までお答えできるかという問題はあろうかと思いますが、確かにこれは、一般的に世界の国を見渡しても、失業者、失業というのは、不幸にして職を失うということはマーケットの中ではあり得る、しかし職を失ったからといって自分の命を絶つというのはこれは余りに悲惨である、そういうやはり社会の仕組みの不備がまだこの世の中にはあるのだと思います。それをどのように解消していけるか、しかしこれはもう本当に難しい問題であります。
 例えば個人保証の問題。融資を受けた場合に個人保証をすることによって一種の無限責任を背負わされているという、その制度について何とかできないだろうかというふうに議論はしておりますし、また、所得が今まではやはり男性に偏っていて、男性の所得源のみで、さっきの、家族責任という言葉がありましたけれども、一種の男女共同参画を進めるということはその意味では安全なネットをつくるということにもなる、そういう複合的な対応が必要だというふうに思っています。



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○田嶋陽子君 

 今おっしゃった、所得は男が稼ぐものだ、女は家にいて男が稼ぐものだという、そういう男女共同参画社会にはふさわしくないシステムが一つ世の中にあるということは御指摘くださってとてもよかったと思うんですが、それにしては、今おっしゃったようなことはこのプログラムを見ると何も入っていないと思いませんか。
 例えば、「人材大国「日本」を再生します。」とあるんですけれども、ここには、例えば女性の再就職、特に専業主婦の人たちが仕事を求めるために頑張ろうとしても、それに対する援助だとか、例えば再教育システムだとか、そういうものを地方自治体につくっていく必要があると思うんですけれども、一言もそのことに関しては言及されていない。すなわち、社会人とかキャリアの女の人たち、学生たちに対してのいろんなケアはあるんですけれども、これから仕事につこうとしている、働こうとしている専業主婦の人、これまでの未就労者に対する、女性へのケアがないということを一つ指摘しておきたいと思います。
 その上、今大臣がおっしゃったように、やっぱり男の人の中には男はこうあらねばならないという意識の縛りがあると思うんですね。特に、仕事がないと、もう男の人はおれは男じゃないと思っちゃうようなメンタリティーだとか、男は家を買うものだとか、何かそういう縛りがあって、それで別に、職をなくしたら家を売ってでも自分が生きて食っていけばいいんですけれども、そうとはならない、家を失ったことが自分のこけんにかかわるみたいになってしまって。
 一つには、男の人はやっぱり妻を、家族を養わなきゃいけないという一つの縛りがあるとしたら、その一つは私は配偶者控除じゃないかと思うんですね。妻というのは扶養者じゃないですね。子供や老人はそうかもしれないんですけれども、男女共同参画社会では妻というのは対等な存在であって扶養者ではないとすると、この配偶者控除というのは撤廃しないと、働き出した女性たちに対してもほかの人たちに対しても不公平ではないかと思うんですけれども、その辺はどんなふうにお考えになるでしょうか。


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○政府参考人(木村幸俊君)

 配偶者控除につきまして、もう先生よく御承知のとおりでございますが、所得がない、または所得が少ない配偶者を有する場合、その納税者自身の担税力、税負担能力でございますが、が減殺されるという点に着目いたしまして、これをしんしゃくする趣旨で設けられているものでございます。
 このほかに配偶者特別控除等もございますが、近年、配偶者に係る控除につきまして、その先生のおっしゃるような趣旨かもしれませんが、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえまして、就業に対する税の中立の観点から、その性格、あり方の見直しが必要ではないかとの意見が高まってきておりまして、昨年七月の政府の税制調査会の中期答申におきましてもそのような指摘がなされているところでございます。
 ただ一方で、配偶者控除等は現実に多数の世帯に適用されているという点、それから個人所得課税の課税最低限を構成する主要な要素として定着している点に留意すべきではないかといった意見もございますし、また主要国を見ましても、税制上配偶者に関しまして何らかの配慮をする制度が設けられていることにも留意する必要があると考えているところでございます。


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○田嶋陽子君

 構造改革とおっしゃっているわけですから、私は、中には専業主婦システムを特殊法人となぞらえて言う人もいるぐらいでして、家庭の中の民営化を図るとしたら、その配偶者控除に関しては善処をしていただきたいと思うんですね。厚生労働省も、今度、二〇〇四年から、働く夫婦をモデルにした年金の形を考えていくということを言っていますので、この辺の、家庭の中の特殊法人、それから民営化を図るために努力していただきたいと思います。
 次いで、もし配偶者控除を撤廃したら国の税収はどのくらいふえるのか、マクロ的な計算で結構ですのでお願いいたします。


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○政府参考人(木村幸俊君)

 ただいまの先生の御質問は、現行の配偶者控除を廃止した場合の増収額でございますが、平成十二年度当初予算ベースで計算したものがございまして、それによりますと、配偶者控除を廃止した場合には約〇・八兆円程度の増収になるということでございます。
○田嶋陽子君 この〇・八兆円というのは、約一兆円になるとしたら悪いですけれども、例えば宇宙のいろんな計画、それから風力発電とか、もし一兆円とか〇・八兆円あっただけでもいろんないいことができるわけですよね。だから、もしかしたら、例えば国家予算は八十五兆円ですからその八十分の一とか何かになりますけれども、私はもっと生産的なことに利用できると思います。
 女性たちは今働きたい人たちが多いわけで、もう専業主婦の半分の人たちもパートその他をやっているわけですから、その働きたい意欲にそぐういろんな対応策をつくるのにそのお金をむしろ使ってもらう方向に行った方がいいんじゃないかというふうに思います。
 そして、この例えば配偶者控除を撤廃した場合、一人当たりの税負担は年間どのくらいふえるんでしょうか。


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○政府参考人(木村幸俊君)

 配偶者控除の、ちょっと手元に数字がなくて恐縮でございますが、考え方といたしますと、配偶者控除を今申し上げましたように撤廃いたしますと約〇・八兆円の増収になるということでございますから、それが現在税金を納めている方、さらには、この配偶者控除を撤廃することによりまして今までは税金を納めていなかった方が新たに税金を納める場合もあろうかと思います。そういった方の人数で割って、ちょっと今手元に数字がないので恐縮でございます。


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○田嶋陽子君

 済みません、ちょっとあれでしたね。
 勝手にこちらで考えますと、一人の男性が年間約十万円税金を払うということになりますと、月八千円弱ですよね。すると、月八千円が、妻子を養うのは男の責任と言われるものに対する費用なんですよね。これで、男の人が意識の上でもって、家族を養わなきゃいけない、おれ一人がやらなきゃいけないということで究極的には追い詰められていって自殺することになるというのは、余り男性にとっても公平な制度ではないしシステムではないというふうに考えます。
 次の質問ですけれども、日本の生産人口のうち、女性の生産人口はどのくらいでしょうか。


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○政府参考人(岩田喜美枝君)

 平成十二年の総務省統計局労働力調査によりますと、女性の十五歳以上人口の中で労働力人口は二千七百五十三万人でございます。


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○田嶋陽子君

 そのうち、働いていない人の割合はどのくらいですか。簡単で結構です。


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○政府参考人(岩田喜美枝君)

 今申し上げました二千七百五十三万人は労働力人口でございます。したがいまして、就業者と完全失業者の合計の人数でございます。
 一方、働いていない人と先生おっしゃいましたが……


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○田嶋陽子君

 失業者。済みません。


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○政府参考人(岩田喜美枝君)

 失業者でございますか。
 働いていないというふうにまずお尋ねになりましたので、非労働力人口という概念でございますが、それは二千八百二十四万人でございます。


 失業者については、平成十二年の統計ですと、女性の完全失業者が百二十三万人でございます。


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○田嶋陽子君

 じゃ、同じく男性の数を教えてください。男性の生産人口、そのうち、働いていない男性の割合。


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○政府参考人(岩田喜美枝君)

 同じ調査でございますが、平成十二年の男性の労働力人口は四千十四万人でございます。そして、その年の完全失業者は百九十六万人でございます。


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○田嶋陽子君

 これはパーセンテージで出さないと無理ですね、比較するのは。それと、難しいですね、働いている、働いていない。例えば専業主婦の場合は働いていらっしゃるんですよね、いっぱい。ただ、支払われていないというのもあって。それには今の数は入っているんですか。


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○政府参考人(岩田喜美枝君)

 今申し上げました労働力人口というのは、調査週、月の最後の週が調査週なんですが、その週において一時間以上働いた方が含まれますので、例えば短時間でパートで働いておられるような主婦の方も、もちろん労働力人口に含まれております。


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○田嶋陽子君

 すると、ちょっとこれは難しいので、この質問はちょっと排除。済みません。
 要するに、私は、今働きたいのに働けない女性がいっぱいいて、それでそれに対して竹中大臣はどんなふうに考えていらっしゃるのか。構造改革とおっしゃるけれども、私が言いたいことは、これを見ても私は、今おっしゃっている構造改革は非常にある意味でもって小状況だと思うんですね。私が一番大事な構造改革は男の人と女の人の間の構造を改革することで、国民の半分を占めている女性の人材をもっと豊かに活用してほしいわけですね。それに対してこの構造改革には、そう言っちゃ悪いですけれども、何にもないのがとても残念だと思っているわけです。一言。


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○国務大臣(竹中平蔵君)

 その構造改革の中の生活維新プログラムということの中に、女性が働きやすい環境をつくるための幾つかの施策が盛り込まれているはずです。保育所の待機児童ゼロというのも、お子さんを持っておられる方が安心して働けるような環境をつくる。これは、まさに男女共同参画で内閣府としても力を入れておりますし、総理御自身も大変力を入れていることだと思います。
 田嶋委員の御指摘は、いわば今主婦の方が特に労働市場の中に入っていきやすいように特別の何か後押しをするという一種のアファーマティブアクションのようなものがないではないかという御指摘だと思いますが、そういう場合にアファーマティブアクションをとるべきかどうかというのは、これは広く社会でひとつ議論をしてみる、今後議論をしなければいけない問題であるというふうに思います。


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○田嶋陽子君

 今まさにおっしゃってくださったアファーマティブアクションなんですけれども、これは例えば早くとらないといけないと思うんですね。今、本当に女の人たち、例えばそれだけとってもだめなんで、あとどういうことをしなきゃいけないかというと、やっぱり国民の半数の女性たちを不払いでなくて人間扱いするようなさまざまな対策が必要だと思うんです。
 そのためには、まず夫婦関係を対等にする民法改正、これは絶対必要だと思うんですね。それから年金などの個人単位の導入、これも必要だと思います。年金の問題、それから税制の問題をやっているとよくわかるんですけれども、これがない限りなかなか女性も男性も自立できないという状況に今、日本はあると思います。
 それから、けさ竹中大臣がいろんな働き方を可能にするような労働条件を整えるとおっしゃっていたんですけれども、これがまさにパートとか派遣の人たちも、年金とか保険、いろんなもの、健康保険とか、それを個人で入れるようにしてくださらないと、なかなか女の人たちは男にぶら下げられていて自立できないということ。女の人たちが今度働くに当たっては、今度若い母親、若くなくてもいいですけれども、母親の育児支援、こういうことをきちんとやっていかないと、これこそ両輪の車だというふうに考えています。
 それからもう一つは、男の人が家事責任をきちんととれるような、そういう労働時間の短縮、そういうこともひっくるめてやらないといけないんで、これこそ私は大事な構造改革だと思っているわけです。
 そういうことをできればこれに、来年で書きかえるときに具体的にもう入れてほしい、実行してほしい。それでないと、私は、幾らこの国が構造改革、経済の面だけやっても、私たちの意識の面とか生活の面が構造改革されない、一番大事な男女関係のところで構造改革されない限り、ちょっとぐらい手を入れてお金の経済のことにやっても、私はこの国はまた強くならない、がたがたになるというふうに思っているんですね。
 ついでに、ついでじゃなくて大事な質問ですけれども、働いている女性についてなんですけれども、働いている女性の賃金は男性の六〇%なんですよね。その結果、女の子と男の子の命の値段が違うというのはもう皆さんよく御存じだと思うんですけれども、一九九三年には六百八十三万円の命の値段がありました。ところが、ことしは裁判官たちが、みんなが一生懸命頑張ったせいで、何と頑張ってくれて、女の子が、十四歳の子が亡くなったときに差額六百万が四百万に減りました。そのときの判断が、まだ世の中は女性は低く扱われていますけれども、将来男女対等になったときにその賃金格差がなくなるだろうと、そのときの逸失利益の算定、それを頭に置いて、今女の子たちの命の値段を先取りして少しでも男の子の命の値段に近づけるように全労働者の平均賃金で出したんですね。その前は、六〇%という低い女性の賃金から女の子の命の値段を出していたわけです。これは憲法違反なんですね。命に差はないですよね。それなのに女の子の命の値段は、女の人の働き方のせいでというか働かせ方のまずさで、あるいは男女対等でないところから命の値段まで十歳の子でこんなに値段が違うというのは、これは憲法違反だと思います。
 それからもう一つ、憲法違反ということでいいますと、女の人はやっぱり税金を納めたくても納められない人がいるという、これも国民の三つの権利ですね、税金を納める権利と教育を受ける権利と納税の義務なんですけれども、特に専業主婦の人たちあるいは収入の少ない女性たち、税金を納めたくても特に専業主婦の場合は納められない、納税の義務を果たせないという、これも私は基本的人権の無視だと思いますよね。それから、仕事がないということ、働けないということ、これも勤労の権利を奪っているわけですから、私はこのことをやっぱり大臣に真っ先にと言っていいぐらいしっかりやっていただきたいなと思っています。
 私の考えは、とにかく差別のあるところでは、資本主義が栄えて、これから石原大臣に質問しますが、競争があるところ、いいんですが、差別のあるところではやっぱり弱い人が食われていく。だから、本当の競争を確実にするために、効果的にするためには、限りなく国民が自立して、ここでもおっしゃっているように自助自律の精神を持った人が育っていかないと困るわけですね。ですけれども、日本では女性の立場がまだ二級市民として、その自由、対等なところに位置させられていないということ、これは自由競争になればなるほど女性が割を食ってくるというとても恐ろしい状況が展開するんではないかというふうに思っています。
 それで、石原大臣に質問します。石原大臣は、いいですか。
 あ、そうだ、答えてください。済みませんね、飛んじゃった。時間慌てちゃいました、済みません。お願いします。


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○国務大臣(竹中平蔵君)

 ちょっと前半と後半で、憲法違反云々のその計算の話は、技術的に私はちょっとキャパシティーを超えている面があるんですが、最初の方にお尋ねの基本的な改革の思想についてはぜひ申し上げておきたいんですが、今委員のお手元にあるのは改革の工程表の要約版ですね。改革の工程表というのはもっと分厚いものがありまして、それの要約版をお持ちだと思うんですが、それのもとになっております基本方針、いわゆる骨太の方針の、例えばぜひお目通しいただきたいのは四ページというところに次のように記述しております。「「働く女性にやさしい社会」を構築するため、税や社会保障制度の見直しに当たっては、個人単位化を進めるとともに、雇用に関する「性による差別」を撤廃する。」、さらに二十一ページでありますけれども、「パート労働者、派遣労働者については、年金保障が十分でないなどの指摘があり、年金適用のあり方を見直していく。また、女性の労働力率の上昇、就労形態の多様化を踏まえ、夫婦片働きの世帯を標準とした現在の給付設計を見直していく。」云々。
 そういうことでありますので、まさに御指摘の思想を我々も共有しておりまして、そういう方向で改革を進めております。



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○田嶋陽子君

 共有してくださってありがとうございます。
 でも、この工程表にないというのは非常に不安なんですよね。どこにありますか。それが工程表に取り込めていただいていないと。私にはこれしかないです。じゃ、またそれ後で見せてください。
 じゃ、あるということで少し安心しましたけれども、実行していただきたいと思います。
 それでは、時間がないので、あと、石原大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、石原さんは、特殊法人改革で予算を削れば保育園を全国に五千カ所つくれるかもしれないというようなことをおっしゃっていたように思うんですけれども、とてもそのときはうれしいと思いました。今でもその可能性を信じていらっしゃいますか、それともこれは単なる例えのリップサービスですか。


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○国務大臣(石原伸晃君)

 委員御指摘のとおり、大都会では就労を希望している女性の方が子供さんがいるということで就労できないような局面がいろいろな面で見られるわけでございます。そんなものを解消していく上で、今、無認可の保育所というものが東京都内にたくさんありますけれども、そこでまた痛ましい事件が起こっていると。
 そんな中で政治が何ができるのかという中でそのお話をさせていただいたんでございますが、なぜそのような話が、話すことになったのかと申しますと、実は三鷹市にありますいわゆる公設民営の保育所を見てまいりまして、そこの運営費が、ちょうど六十人、ゼロ歳児も九人いらっしゃいました、九千八百万円だったということで、九千八百万円でございますから軽く一億円と考えまして、五千億あれば五千カ所できる。そして、ちょうどこの五千という数が、これも数の上なんですけれども、全国にありますJRの駅に匹敵すると。そのぐらいのものがあれば、これから間違いなく二〇〇七年に日本の人口はピークに達しまして、その後、少子高齢化がますます進んでいき、二〇二七年が高齢化のピークでございます。
 そんなとき、先ほど、就業者の数で女性が大体男性の四分の三程度。そこには潜在労働力として、また人材として日本の女性は、私の家庭を見る限り私よりも強いことからもわかりますように、十分に仕事にたえ得るし、また社会で活躍をしてくださる方がいらっしゃる。そういう方々が働けるような環境をやはり政治全体で考えていかなければならないという趣旨で発言をさせていただきました。


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○田嶋陽子君

 ありがとうございます。 それで、ですから、民営化とか競争ということを言っていらっしゃいますよね。例えば、総合規制改革会議で七月二十四日にまとめられた重点六分野に関するまとめでは、福祉、保育などの分野で、「施設介護における多様な経営主体の対等な競争」、それから「公立保育所の民間への運営委託促進」などを挙げていられるんですが、大臣の意図としては、規制改革を進めて競争原理を取り入れることで、質の低いサービスを提供するところは淘汰されて、良質なサービスを提供するところだけが生き残ればいいというプラス面をクローズアップされていると思うんですけれども、私はやっぱりこれはとても危険なかけだという、そういう部分があると思うんですね。
 そのマイナス面を考えても、大臣はそれでも規制緩和をする必要があると判断されたと思うんですけれども、とりわけ医療とか福祉、保育に関して規制緩和した場合、どのようなマイナス面が生じるというふうに具体的にお考えになっていらっしゃるんでしょうか。


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○国務大臣(石原伸晃君)

 マイナス面とプラス面、必ず改革を行うことによって出てくるということは十分承知しておりますが、現在、先ほど無認可保育所の話をいたしましたけれども、需要に対して供給、要するに保育所の供給が追いついていない。そんな中で、高く悪いサービスが無認可という形で起こっているわけでございます。
 そんなことを考え合わせたときに、消費者、すなわち利用者、女性の方々の立場に立って、女性の方々が選択して自分の子供さんを預けるに足る保育所を選択できる。今は、どちらかといいますと限りがあるところで、どうでもいいから家の、一番駅の近いところに入れればいいと。しかし、そこには競争されて新たな参入者が入ってくることによってメニューが広がる。そのメニューを消費者、利用者である女性の方々が、これは御夫婦ででも当然なんでございますけれども、自分の目で見て自分の息子さんを預けるに足るというようなところを見つけていただく。
 そういう意味で、規制を緩和することによりましてメニューが広がると、そういうことを申したのであります。


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○田嶋陽子君

 メニューが広がる、しかも選択肢がふえるというのはとてもいいことだと思うんですけれども、経営する主体にとってはそれはとても大変なことだと思うんですね。
 例えば、私のところに届いたホームヘルパー二級の人からの手紙によると、昨年四月からスタートした介護保険では、いわゆる株式会社が介護サービス事業者としてサービスを担えるようになったんですけれども、何と五十八倍の難関をくぐり抜けて大手の会社に入社したんですけれども、四カ月で全員首になっちゃって、事業所も閉鎖してしまったということなんですね。
 それからまた、ここにあるもう一つの手紙は、東京のある市で、公立保育所で年間一億二千万円必要だった運営費を、大手の会社が二分の一に近い運営費でやると手を挙げたと。大手の会社を選ぶんだそうですけれども、その公立の保育所では。そうすると、私たちだれでも心配しているのは、そこで結局は人件費が削られるんじゃないかと、そういうことなんですよね。
 その点に関してはどんなふうにお考えでしょうか。


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○国務大臣(石原伸晃君)

 今、田嶋委員御指摘の点は、いわゆる公設公営の保育所、六十人で平均いたしまして大体モデルケースとして二億数千万円の運営費がかかっております。その中で、その運営費の占める割合の多くの部分を人件費、特に公設公営の保育所ではかなり御年輩の女性の方がお働きになっている。当然、年功序列賃金でございますので、公設公営でございますので公務員制度にのっとっておりますので、年功序列賃金でございますので高齢のお方の賃金は高いということだと思います。
 しかし、私が拝見させていただきました公設民営の保育所、もちろん若い女性の方々、また保父さん、男性の方も保育士としてお働きになっておりました。当然、人件費というものは民間企業でございますので能力給になっております。そんな中で、賃金に占める割合が小さいという事実はございます。
 限られた財源の中でどのようなサービスを利用者に供給していくのかというような視点と、そこで働く方々の給与のバランスを図っていくということが大きな課題であるということは委員の御指摘のとおりであると思っております。


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○田嶋陽子君

 それに対して対策は具体的にどんなふうに考えてくださるんでしょうか。
 例えば、特に保育所とか介護分野では女性がほとんどですね。例えば保育所の保育士は、女性の占める割合は九九%です。ただでさえ女性は安く扱われているわけですから、ましてや女子供あるいは老人に関するところでは女性たちは非常に労働力を搾取されると思うんですね。介護分野でも、男性はここではかなり入っていますが、それでも七二%なんですよね。
 結局、女の人たち、規制緩和を進めるとみんな女性は非正規の労働者になっていくわけですけれども、安く使われるということで。だから、これは規制緩和される医療、福祉、保育の面でますます女性は自分に対する敬意といいますか、自分に対する価値観を落としていくし、社会も、やっぱり安く扱われている人、安いお金で雇われている人たちに対しては評価を落としていくわけで、これは余りフェアなことじゃないと思うんですね。
 ですから、同一価値労働同一賃金というようなことが確保されていない現状で、これから石原大臣あるいは竹中大臣はどんなふうにしてこの問題を解決なさっていこうと努力してくださるのか、その辺をお伺いしたいんですけれども、お二人に。



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○国務大臣(石原伸晃君)

 規制改革、行政改革の範囲を若干超えている御質問であったと思いますけれども、そこは先ほど申しましたように、今、保育所の場合でいいますと九九%が女性の方でありますが、この分野に男性の方の進出というものも現に起こっております。また、介護の分野におきましても女性の方の割合が七十数%でございますが、この分野につきましても、これからのサービス業の形態として新たな雇用を吸収する場所として注目されている点であります。
 そんな中で、委員御指摘のとおり、女性の労働者の方にとって不利な競争あるいは不利な就業、男性と女性の差において不利な就業ということがないように気をつけていくということは、行政改革の範囲の外ではありますけれども、当然のことであると考えております。


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○国務大臣(竹中平蔵君)

 今、石原大臣がおっしゃったとおりだと思います。競争によって、例えば競争が激しくなることによって賃金が下がるということを田嶋委員は懸念されるわけでありますけれども、しかし逆に言えば、競争でマーケットが拡大して、それによって需要が拡大して、需要が拡大する結果、賃金を上げるというのもこれまたマーケットの一つの大きな力なのだと思います。
 その中で、原点は、今、石原大臣がおっしゃったようにやはり不正なことが行われないことであって、マーケットの競争に乗じて不正なことが行われる、これはやっぱり避けなければいけない。その意味での法の執行、特に訴訟体制の確立とか苦情処理の制度の確立であるとか、そういう点で事後的なチェックはこれは非常に厳しくしていかなければいけないのだと思います。


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○委員長(佐藤泰介君)

 あと一分ですので。


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○田嶋陽子君

 じゃ、やっぱり心配なところは、不正なことが行われないということでチェックということですが、この辺の法体制から、いろんなシステム、簡単に訴えることができる、簡単に成果が上がるような、そういうシステムをつくってくださるようにお願いします。

田嶋陽子の

「書アート

こもれる日々

      2017615日(木)~621日(水)

    ギャラリー      コンセプト21

 

         (港区北青山3-15-16              TEL03-3406-0466

 

2016年8月~予定

●ZEN展 

2016年

8月22日(月)

     ~29日(月) 

東京都美術館 

ロビー階第一展示室

東京都台東区上野公園8-36

TEL03-3823-6921

開館時間 9:00~17:30 (入館は17:00まで) 

 

●田嶋陽子書アート展

 ギャラリー花の妖精

2016年9月3日(土)

   ~ 9月11日(日) 

 

長野県軽井沢町

発地116-6 

電話0267-48-1273

田嶋陽子歌とトークショ 9/3(土)16時~

●CACA現代

      アート書展 

2016年9月13日(火)

    ~9月18日(日)

アートスペースリビーナ港区北青山3-5-25

表参道ビル4F

 

電話03-3401-2242

What's New

脳ベルshow(BSフジ)

1/20(水)22:00~

1/27(水)22:00~

 

 

田嶋陽子書アート展 & 歌

2016年

6月4日 土~7月24日 日 

笠間日動美術館 

企画展示館1階

茨城県笠間市笠間978-4 電話0296-72-2160

開館時間 9:30~17:00 (入館は16:30まで) 

休館日 月曜日

(祝日の場合は開館し、その翌日が休館)

★田嶋陽子歌とトーク 7/2(土)18時~ 

2016年

9月3日 土~9月11日 日

ギャラリー花の妖精

長野県軽井沢町発地116-6 

電話0267-48-1273)

★田嶋陽子歌とトーク 9/3(土)16時~