戦時性的強制被害者問題についての質疑

 

●内閣委員会

2002年7月16日


--------------------------------------------------------------------------------

 


○田嶋陽子君

 社民党の田嶋陽子です。
 昨日、私は決算委員会で従軍慰安婦について質問をしましたところ、与党と保守党の委員の中からやじが飛んだので、その幾つかを紹介します。従軍慰安婦なんていないぞ、慰安婦は国がやったんじゃないぞ、証拠は何だという不規則発言がありました。それは耳を疑いたくなるほど現実を無視した内容でした。
 しかし、昨日の委員会では川口外務大臣は、軍の関与の下に女性の尊厳が傷付けられたと答弁なさいました。戦時下において慰安婦が存在し、さらには軍の関与があった、ひいては日本政府の責任があるということを認められたということで、慰安婦に関する政府見解は変わりがないと判断します。
 そこで、もう一度、皆さんと共通認識があったことを確認したいと思います。外務省アジア大洋州局長の田中さん、お聞きします。昨日の決算委員会で川口外務大臣が軍の関与があったと認識していると答弁されていましたが、その認識は河野官房長官談話以降、変化していませんね。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 委員御指摘のとおりでございます。政府の立場は、平成五年八月四日に発表された内閣官房長官談話にあるとおり、いわゆる従軍慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷付けた問題であるというものでございまして、川口外務大臣の答弁のとおりでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 福田官房長官にもお聞きいたします。
 軍の関与があったという認識は変化しておりませんね。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 そのとおりであります。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 それでは、昨日の決算委員会では福田官房長官に、元従軍慰安婦の女性たちに対する賠償について質問をしました。
 昨日、私は、政府がこの問題を正面から取り上げるのは難しいようだから、ハンセン病の問題を参考にして解決策を探ったらどうかと申し上げました。そのとき、私の言葉の、その真正面から取り上げることは難しいようだという言葉に対して、分かってるじゃんという不規則発言がありました。ハンセン病の患者、元患者の方々に対して謝罪と賠償、補償ができて、なぜ元従軍慰安婦の女性たちに謝罪と補償ができないのか、今日はまた角度を変えて質問させていただきます。
 田中局長にお伺いいたします。
 先ほどの岡崎さんの質問に対して田中局長は、個々の人を調べて、個々の状況を調べて支払うことが難しいので、サンフランシスコ条約や二国間条約等で被害国に対して多額の補償をしたと答弁されていました。しかしながら、元慰安婦の女性たちは、現在個人への補償を求めています。
 こういった状況下にあって、なぜ日本政府は及び腰になっているのか、これほどまで声が上がっているにもかかわらず、なぜ政府はそれに対して誠実に対応なさらないのでしょうか、理由を教えてください。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 先ほど他の委員の御質問にも御答弁を申し上げましたけれども、戦後処理の在り方についてどうするかということは、正に、戦後いろんな議論があったわけでございますが、結果的に、サンフランシスコ平和条約にありますとおり、国と国との関係として処理をすると。日本の場合にはドイツのように分断国家ではなかったわけでございます。その後、ですから、国と国、政府と政府との関係で処理をして、相手国政府が国民に対して手当てをするというのが基本的な考え方であったわけです。
 その後、これはもう委員御案内のとおりでございますけれども、九五年、村山内閣でございましたけれども、これも国民的な議論を尽くしまして、既に高齢となられた元慰安婦の方々、こういう方々に対して日本国民としての気持ち、こういうものを示す必要があるということで、アジア女性基金により、民間基金によって対応すると。これも当時の決断としてなされたわけでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 国民の気持ちを示すということをおっしゃいましたが、昨日の私の質疑では、従軍慰安婦の方たちの気持ちを紹介しました。国民が戦争したわけではないだろう、民間が戦争したわけではないんだろう、国がきちんと責任を取ってほしいということですが、それに関してはまた後で質疑いたします。
 田中局長にお伺いしたいのですけれども、この二国間条約を結んだ、サンフランシスコ条約を結んだ当時、女性の人権を尊重する視点はあったのかどうか、どうお考えでしょうか。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 私が今ここで一概に、女性のことを考える視点があったのかどうかというお答えをすることは可能ではございませんけれども、国と国との間で戦後処理をする、そのときに政府と政府が、その国を代表する政府と政府が請求権の問題を一括して扱うという視点から、サンフランシスコ平和条約及び二国間の条約ということになったわけでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 女子差別撤廃条約というのは、日本では一九七五年に批准しました。現在でも、まだ税制度においては配偶者控除だとか配偶者特別控除だとか、女性でも専業主婦であれば年金を支払わないでいいとか、健康保険の掛金も支払わないでいいとか、女性の存在というのは、男性と二つになって初めて認められるようなインビジブルな、目に見えない存在です。
 ましてや、戦後、戦中、その前と、女性の存在は水面下にあって目に見えない存在、インビジブルの存在でした。(「そんなことないよ」と呼ぶ者あり)そうだ。失礼しました。今のは間違い、間違いじゃないですけれども、ちょっと反論しちゃいました。
 ましてや、戦争中はこういう言葉がありました。自分の妻や娘を守りたいから慰安婦を、売春婦を、そういう発想です。すなわち、女の人たちは、男の人たちの道具としての存在であって、女であって、人間としての扱いを受けていなかったわけです。
 すなわち、慰安婦というのは、敗戦国にとっても、戦勝国にとっても、あるいは元植民地の国々の人々にとっても、認めたくない存在だったわけですね。ましてや、その二国間条約のときに、あるいはサンフランシスコ条約のときに、一九五二年四月二十八日発効ですけれども、慰安婦問題は当時会談の対象にもない、だれ一人口にもしなかったことですね。
 確かにそれは、個々のことに対応するのは難しいとは言っても、軍が関与していたと後にお認めになったように、ちゃんと文書にもあることですよね。ですから、かなりきちんと言葉にできることのはずなのに、そのことには言及されていない。
 すなわち、女の人たちは、こういう女の人、例えば今のアフガンを考えてください。アメリカは誤爆しています。たくさんの女の人たち、男の人たちが死んでいます。でもそのときでも、もしそこに、貧しいから売春婦の人たちがたくさんいますが、その方たちが亡くなった場合、どういうことが起きるかというと、自分の娘たちは、妻たちは売春婦だったということをアフガンの男性たちは認めたがらないという、そしてむしろ家から追い出すという、そういう記事を読みました。
 当時の慰安婦の人たちも、無事に帰ってきても、元おまえは慰安婦だったということで家の中にも入れてもらえないという人たちもいました。そういう状況で、私は、二国間条約やサンフランシスコ条約で慰安婦の人たちの存在がましてや認められたなどということは思えません。そのときに、その人たちのことをおもんぱかって。多額の補償額を払ったその中にその人たちの分があったとは思わないわけですね。
 だからこそ、今、慰安婦の人たちは、自分たちを見える存在にしてほしい、見てほしい。自分たちはやっとここでもって、皆さんは、自分が周りの世間から白い目で見られて一生暮らしてきた、そのままでは死に切れないと言って、名乗って発言し出したわけですね。謝ってほしい、自分の人生は国によってこういう人生になったんだと、だから謝ってもらえば私たちの名誉は回復されると、その上でできるなら賠償してほしいと、そういう考えであるわけです。
 ですから、私は、日本の国の大臣たちは、やっぱり今訴えのあるこの時期にきちんと対応しなければいけないと思うんですね。ですけれども、さっき申し上げたように、やじの中に分かっているじゃんという発言があったということは、私は、幾ら国のトップがトップ主導で何かしようとしても、何かそのトップの人たちの足を引っ張るものがある。そうしたら、その足を引っ張るものが、それがさっきの与党のやじの中に本音として現れていると思いますが、その本音の部分を、田中さん、あるいは福田官房長官、具体的に口にしていただけませんか。どういう意見があってトップの人たちはそういうものに誠実に対応できないのか、お話しください。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 誠実に対応する云々ということでは私はないと思います。
 要するに、当然のことながら、国と国との関係で問題を処理するというのは、当時の議論を尽くした結果でございまして、確かに、委員御指摘のとおり、個々の被害すべてについて検証した上で条約が結ばれているものではないのかもしれません。しかしながら、そこは、国と国の秩序の作り方として、国家と国家の関係で条約を結び、それを国会の御承認を得たということであって、これは単に、その方式を変えて個人補償ということになりますと、単に慰安婦の方々だけの問題ではなくなるわけでございます。ですから、そういう国民の税金というものの使い方として一つの判断がされ、国会の御承認もいただいてここに来ているということでございます。
 さはさりながら、委員御指摘のとおり、これは官房長官の談話にもありますけれども、女性の尊厳を傷付けた、当時の軍の関与の下で傷付けた。したがってこれをどういうふうに対応するかというのは、当時、九五年に本当に真摯な議論が行われたんだと思います。その結果、個人補償をすることはできないけれども、政府としてもいろんなことを考えたい。その結果、アジア女性基金というものが作られ、そこに政府はその福祉事業のためにお金を拠出をするということでございましたし、償い金事業ということで国民の浄財をいただいて、それを慰安婦の方々に総理の手紙とともにお渡しをするということで、おわびの気持ちということも明らかにしているわけでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 官房長官にとっては繰り返しの話を聞くことになるかもしれませんが、今の女性基金に関しては受け取らない方たちがいらっしゃるわけですね、特に韓国で。そして、金大中大統領がそれに対して対応なさっていて、政府はそのお金を受け取らない人に対して例えば二百万とか、具体的な数はちょっと今出てきません、ウォンで出ていますので。概算では二百万円ぐらいのお金を出しているというふうに聞いていますが、大統領がこの件はのどに刺さったとげのようなものだとおっしゃっています。
 そして、なぜその基金を受け取らないかというと、その人たちに言わせると、先ほども申し上げたように、戦争は民間がやったものではなくて国がやったものなんだから、その背後にあるのは、もし民間の出したお金を受け取れば、それは自分たちは正に売春婦にされたのと同じことなんだという、そういう鋭い分析があるわけですね。
 その声を聞いて、今のような御答弁をなさった田中さんはどのようにお感じになりますか。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 韓国の金大中大統領の御判断というのは、少なくとも日本と韓国の関係においては、一九六五年の日韓基本条約、その中での経済協力・請求権協定によって解決済みであると。したがって、韓国の国民の人々に何をするかというのは韓国政府の問題であるということで、韓国政府は元慰安婦の方々に一定の資金の支払をされたんだというふうに思います。
 さはさりながら、私どもとして、女性基金として、日本の気持ちを表すことが必要だから、韓国の方でも受け取られる方にはお渡しをするということが基本的な考え方だったんだろうというふうに思います。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 でも、その二国間条約あるいはサンフランシスコ条約が締結されたときには、先ほどおっしゃったような、軍の関与ということは認めていらっしゃらないわけですね。
 ということは、もう一度伺います。従軍慰安婦の人たちの存在はインビジブルで政府にも目に見えなかった、あるいは見ようとしなかったわけですね。それに対して、私たちはまだ生きているんだ、そのときの個人補償をきちんとしてほしいんだという訴えに対して、田中さんはどのようにお答えになりますか。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 私の気持ちは、女性基金にも私自身寄附をいたしておりますし、そういう意味で、女性の尊厳を著しく傷付けた問題であると、そういうふうに考えております。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 田中さんも寄附をなさったんですね。それはすばらしいことだとは思いますが、先ほども申し上げたように、寄附をされたら、個人から寄附をされたら自分たちは正に売春婦に落とされたのと同じだと、そう言っていらっしゃるんですよね。それに対してどうお考えになりますか。


--------------------------------------------------------------------------------


○政府参考人(田中均君)

 これは繰り返しになりますけれども、日本は、戦争が終わった後、国と国との関係でどういう戦後の処理をしていくかというのは当時非常に大きな問題だったわけでございます。ですから、一定の判断の下で当時日本だけがそれを決める権限があったわけではございません。サンフランシスコの平和条約以降、いろんな形で二国間の条約が結ばれた、国会の御承認もいただいた、そういう形で相手国政府との関係で問題を解決することによって、そういう請求権の問題はなくなっているという状況の中で何ができるかという観点から、九五年の村山内閣で非常に悩み、その結果、女性基金が作られたと。そういうことで随分国民の皆様からも寄附をいただいた結果、元慰安婦の方々に対してそういう形で資金の提供が行われているということが実態でございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 福田官房長官、今、私と田中さんとのやり取りを聞いておられて何をお感じになられましたか。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 この問題は、もう過去幾度となく議論がされたと思います。戦後処理の問題に関しまして、あるいは個人と国家の関係について様々な御意見また考え方があるということであります。
 これは、田中局長がただいま述べているとおりでありますけれども、我が国が、さきの大戦の後、当時の国際法とか慣例を踏まえて、関係国との間で誠実に交渉を行って問題を処理してまいったわけでございます。そのようにして政府が関係国政府との間で行った戦後処理は、決して安易なものではなかったと思います。我が国国民の痛みと負担を伴ったものであり、正にさきの大戦に対する我が国政府と国民の真摯なおわびと反省の気持ちの表れであるということは御理解いただかなければならないと思います。
 戦争に伴って発生した問題は多種多様なものがあったと考えられますけれども、我が国が関係国との間で行った戦後処理は、そうした多種多様な問題を一括して処理、解決するということによりまして、一日も早く戦後の正常な関係を回復し、発展させていこうとする当時の日本国民の願望に沿った選択であったと、このように考えておるわけでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 時代も変わってきました。意識も変わってきました。例えば、一九九八年に発表された国連人権委員会のマクドゥーガル報告書では、日本の慰安婦制度を、ジェンダーに対する罪、性奴隷の一類型であるとし、更に人道に対する罪と規定しています。いわゆる非人道的行為に当たるとしています。
 これまでも政府は誠実に対応されてきたという、累々とそういうことを述べておられますけれども、それなら、視点を変えて、今、福田官房長官は男女共同参画社会の会議の議長でいらっしゃいます。その視点から、要するにジェンダーに対する罪というその視点から、男女共同参画社会づくり、それが国の施策であるならば、この問題も女性の人権を尊重するという視点から改めて解決するという、そういう考え方に関してはいかがでしょうか。福田官房長官、お願いします。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 今現在、政府はこの議論でもって何回か答弁申し上げているとおりの考え方でもってやっている。それは、私も申し上げましたとおり、決して生半可なものではないというように思っております。大変まじめに考えた結論というものをもって対応してきたというように考えております。
 したがいまして、この従軍慰安婦問題というのは多数の女性の名誉と尊厳を傷付けたと、こういう問題であることも認識しておりまして、これまでもおわびと反省の気持ちは様々な機会に表明してきておりますけれども、今後、政府といたしまして、この事業に表れた日本国民のこの問題に対する真摯な気持ちに理解が得られるように最大限の努力を払っていく、そういう考えでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 男女共同参画社会基本法の中に、十一の重点目標のうちの七項目めに女性に対するあらゆる暴力の根絶という項があります。女性に対する暴力を根絶するための基盤作りとして、女性に対する暴力を根絶するために、それが犯罪にも該当するし、決して許されないものである、そういう認識を広く社会に徹底することが重要であると。そして、平成十一年、国連において女性に対する暴力撤廃国際日が定められ、各国の取組が促されているところです。
 こうした動きを踏まえて、いろんな啓発活動が行われているわけですね。ドメスティック・バイオレンスの法律もできましたし、児童虐待のもできましたけれども、例えば、現在でも、これは現実の問題ですが、女性はさらわれて性奴隷にされています。ちょうど従軍慰安婦で軍が関与をして女性たちをさらって性奴隷にしたのと同じことが現在も行われています。
 例えば、昨年十二月の第二回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議で出された国連の資料によれば、過去三十年間で性的搾取を目的にした人の密輸の被害に遭った女性と子供はアジアだけでも三千万人以上になります。現在でも、これはとても残念なことですが、私たちがよく聞かされる話では、アジアで女性を買う、しかも子供の女性を買う男性は日本人が一番多いということです。要するに、あの戦後の問題は、性奴隷の問題は今も終わっていないということです。
 福田官房長官は男女共同参画社会の担当をなさっておいでです。私は、決算委員会に官房長官の出席を求めたところ、官房長官はそちらの方の会議にお出になるので最初は出れないというお話でした。そこを是非とも出席してください、ちょうど私の質疑とそれから議長の時間とが重なるとおっしゃっていたんですね。そして、三か月に一度の大事な会議だからどうかそちらに出させてほしいというお話でした。でも、この従軍慰安婦の問題は戦後からずっと続いてきて、そして今ここでやっと私たちはみんなで議員立法を出しました。長い長い時間が掛かって、法律を出しても審議されなくて、長い長い時間が掛かってやっとここまでたどり着きました。ですから、私は時間の問題からいってもやっぱり決算委員会に出てほしいということで、そして官房長官はそれを聞き入れて出てくださいました。
 私は、この問題は福田官房長官個人としても、これは男女共同参画局で取り扱うべき問題だと認識していますが、いかがでしょうか。官房長官。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 戦前、戦後そして今という、こういう歴史の流れの中で、男女の考え方、これはもう随分変わってきていると思います。その時代時代でもっていろいろな考え方をして、そしてその結果がこの戦争中における慰安婦の問題というようなことにもつながったんだろうというふうに思いますが、今現在、我が国でそういうように考えている方は、当時の考え方を持っている人は、これはいないだろうと思います。意識も随分変わったわけであります。
 ましてや、男女共同参画社会が二十一世紀の明るい社会を築くための一つの大きなかぎだというようにも言われて重要視されている、そういう時代にあって、男女の関係においてそれを何らかの道具にするとかいったような認識というものはあり得ないことであります。
 そういうような観点から、今後とも、政府としてももちろんであります、また男女共同参画というそういう立場からいっても、これはもう是非そういう認識を更に更に広め、そして本当に男女が心から満足して共同参画できる、そういうような社会を作らなければいけない、そのように思っておるところであります。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 アジア女性国民基金を所轄しているのは外務省が担当ですよね。この従軍慰安婦問題について、いつまでたってもくすぶっていますこの問題に対して、私は、政府は担当部署を作るべきだと思うんです。そして、この問題の解決に当たっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。福田官房長官。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 これ、実は村山内閣のときに慰安婦問題が起こりまして、そしてそのときに内閣官房の内閣外政審議室、ここでもってこの問題を扱いました。省庁再編の結果、この内閣外政審議室が、これがなくなりました。ほかの形になったのでありまして、そのときに、多分そのときだと思いますけれども、この問題については外務省を始め関係省庁に仕事の内容に基づき分散してしまったと、こういう経緯がございます。
 私も、委員からそういう御指摘がございまして、いろいろ考えておるところでございますけれども、戦後処理という観点からこれを一つのところでまとめた方が考えやすいのではないかというように思っておりまして、その辺これから検討させていただきたいと思います。早急に検討して、そして担当部署をしっかりするということができれば、それも一案と思っております。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 検討というのは実現の可能性あるということですよね。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 もちろんそうです。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 はい、よろしくお願いします。
 それで、私は昨日は、とてもこれは国と国との問題で解決が難しいということをずっと言われ続けてきますので、ない知恵を絞って、一つはハンセン病元患者への補償と謝罪の在り方、これを応用したらどうだろう。ハンセン病元患者とこの従軍慰安婦で、今もう明日をも知れない命の方もいらっしゃるわけでして、でも、傷付いた心とそれから傷付いた体の後遺症で苦しんでいらっしゃる方たち、その方たちは共通点があるということを申し上げました。いずれも高齢で、残された人生に限りがあること、今もってつらい思いを抱えながら生きていらっしゃること、そして最期を迎えるまでに何とか積もり積もった思いを晴らして、心安らかに人生を終わりたいということ、そして日本にきちんと責任を認めてもらうことでその人たちの汚名が晴らせるということ。
 そこから、ハンセン氏病の解決の仕方と同じ、首相、それからそれに陰の功労者と言われている福田官房長官、トップの方たちの決断で、少なくとも今苦しんでいる方たち、明日をも知れない方たちにもうすぐにも決断を下していただきたい、そういう解決の方法をひとつ取っていただきたいとお願いいたしましたが、ここでももう一度お願いいたします。そのやり方が不都合だとしたら、どういうところが不都合でしょうか。福田官房長官。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 不都合かどうかというふうに言われますと、それは先ほど来ずっと説明を申し上げているとおり、いろいろな経緯があるわけですね。そういうような経緯を踏まえた上で考えていかなければいけないと思います。
 また、これは対外的な問題であるということも、これもよくその点も併せ考えていかなければいけないことで、ハンセン病のときには、これは国内の問題であったということもございます。そういう意味においては判断をよりしやすいというか、多少容易であったということもあったかもしれません。
 いろいろな観点から考えていかなければいけない問題であると思いますので、簡単なお返事はできないということであります。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 多分、こういう問題になると、そんな払う金はないというようなことが言われるようになるんじゃないかと思います、よく言われますので。
 そこで、私は、やっぱり日本はこの戦後補償のことをきちんとしないことで、表向きは世界第二位の経済大国だとかおだてられていますけれども、陰では一歩外に行くといろんな不満がくすぶっています。私は、そういう日本のマイナスイメージを何とかプラスイメージに変えるためにも、この問題にきちんと対処することはとても大事なことだと思います。そして、過去の戦争を悔い改めて、もう二度と戦争は引き起こさないと。今、アジアの人たちは、有事法制のこともありまして、いろんな疑惑、疑念を持っています。そういう疑惑、疑念を一掃するためにも、私はこの女性の人権を二度と侵害するようなことはしないというメッセージを込めることがこの問題に関してはとても大事だと思います。
 そこで、例えばNGOなどの見積りによると、元慰安婦の女性の補償金は一人当たり二百万から三百万とのことです。仮に、多くの被害者に補償金を行き渡らせることを目指すとして、補償金の金額を一人当たり二百万円とします。これから政府が支出しようとしているお金との対比をするためには、十四年度、私としては、案ですが、防衛庁の予算から自衛隊の主要装備品単価と今のお話ししたこととを比較してみます。
 防衛庁は、ボーイング社製の767空中給油・輸送機を今年度導入しようと考えています。これは一台で何と二百四十一億一千百万円掛かります。しかも、そこにはいずれは必要になるだろうとの言葉があります。従軍慰安婦の問題は緊急です。いずれ必要になるって、いつのことか分かりませんが、そのために二百四十一億の767空中給油機を買うわけですね。どうか今年はこの二百四十一億一千百万円を慰安婦の人たちの補償金に回す、そうしますと一万二千五十五人の人たちに補償金が払えます。
 政治家の仕事というのは、何に優先的に予算を配分するのかということも大事な仕事の一つだと思います。防衛予算を削ってその中から元慰安婦の女性のための予算が捻出できれば近隣各国の信頼回復にもつながるし、真の意味での日本の安全保障にもつながると私は考えるのですが、官房長官、いかがでしょうか。


--------------------------------------------------------------------------------


○国務大臣(福田康夫君)

 安全保障の問題とこの問題が全く関係ないとは申しませんけれども、今の予定しているものを削って、そしてこっちの方に回せというのはちょっと乱暴な理論ではなかろうかなというように思っております。
 いずれにしても、いろんな考え方があるということはもう先ほど来申し上げておりますけれども、委員の御意見も御意見として承っておく、よく承っておくつもりでございます。


--------------------------------------------------------------------------------


○委員長(佐藤泰介君)

 時間が来ておりますので、二分ぐらい過ぎておりますので、またの機会にしてください。


--------------------------------------------------------------------------------


○田嶋陽子君

 それでは、しっかり考えてください。よろしくお願いします。真剣ですので、よろしくお願いします。 

田嶋陽子の

「書アート

こもれる日々

      2017615日(木)~621日(水)

    ギャラリー      コンセプト21

 

         (港区北青山3-15-16              TEL03-3406-0466

 

2016年8月~予定

●ZEN展 

2016年

8月22日(月)

     ~29日(月) 

東京都美術館 

ロビー階第一展示室

東京都台東区上野公園8-36

TEL03-3823-6921

開館時間 9:00~17:30 (入館は17:00まで) 

 

●田嶋陽子書アート展

 ギャラリー花の妖精

2016年9月3日(土)

   ~ 9月11日(日) 

 

長野県軽井沢町

発地116-6 

電話0267-48-1273

田嶋陽子歌とトークショ 9/3(土)16時~

●CACA現代

      アート書展 

2016年9月13日(火)

    ~9月18日(日)

アートスペースリビーナ港区北青山3-5-25

表参道ビル4F

 

電話03-3401-2242

What's New

脳ベルshow(BSフジ)

1/20(水)22:00~

1/27(水)22:00~

 

 

田嶋陽子書アート展 & 歌

2016年

6月4日 土~7月24日 日 

笠間日動美術館 

企画展示館1階

茨城県笠間市笠間978-4 電話0296-72-2160

開館時間 9:30~17:00 (入館は16:30まで) 

休館日 月曜日

(祝日の場合は開館し、その翌日が休館)

★田嶋陽子歌とトーク 7/2(土)18時~ 

2016年

9月3日 土~9月11日 日

ギャラリー花の妖精

長野県軽井沢町発地116-6 

電話0267-48-1273)

★田嶋陽子歌とトーク 9/3(土)16時~