食品の残留農薬についての質疑

●決算委員会


2002年9月25日


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○田嶋陽子君

 お願いします。
 最初に、農水大臣、武部大臣にお願いします。今日はお忙しいところ最後まで残っていてくださって、ありがとうございます。
 食についてなんですけれども、私は余りこれまで気にしていませんでしたけれども、だんだん自分、もう国民という言葉を出す前に私自身が大好きなシイタケだとかマグロだとかリンゴだとか、そういうものがもう安心して買えなくなってしまった。私の友達とも話すんですが、例えば、ちょっとお金を出して産地のシイタケ買います。でも、外食すれば大変安い外国産のシイタケがたくさん使われているわけですね。友達も、家族が多ければやっぱり産地のものは高いから外国産を買ってしまう。どうすりゃいいんだろうねって、すごく不安なんですね。マグロだって、目を皿のようにしてどこ産、どこ産と本当に探し回らないと食べたくても食べれないみたいな、そういう不安の中にあって、これは原発のこともそうですけれども、私たち、もう外から敵が襲ってくるよりも、日本の国内で私たちの生命を脅かす敵がいるという。そして、この農薬は安全だ、安全だといっても、私たちの体の中にたまっていくわけですね。そういうことを考えると、本当に何か日々おちおちしていられないわけですよね。
 八月二十七日の農水省の発表では、発がん性などが指摘されている国内で登録されていない農薬が大量に販売されていたと。実際、この販売業者は百五十業者、先ほどもお話がありましたように、購入農家は二千三百六十九戸、四十四都道府県に無登録農薬の汚染が広がっているということですよね。
 武部農水大臣は四月五日の記者会見で、今まで農水省は生産者サイドに軸足を置いていたからこれからは消費者サイドにとおっしゃったんですが、半年たつかたたないかうちでそんなに行政変わるとは思えませんが、相変わらず私から見れば武部さんはまだ生産者サイドに軸足を置いていらっしゃるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。


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○国務大臣(武部勤君)

 私は、生産者からは消費者、消費者と消費者のことばっかりこのごろは聞かれるけれども生産者を忘れるなとこう言われるぐらいに、明確に消費者に軸足を置いて農林水産行政を変えますとこう申し上げているわけでありますが、具体的には「「食」と「農」の再生プラン」を公表させていただきまして、この中でも第一の柱は消費者保護第一のフードシステムの構築、食の安全、安心の確保ということを掲げているわけでありまして、具体的には一つは今度、食品安全基本法、仮称でありますが、できます。この制定、法整備、それから食品安全委員会の設立等、行政組織の改革再編。
 二つ目には十五年度から牛肉、義務付けますが、食品の履歴をさかのぼるトレーサビリティーシステムの導入、これは順次、米、野菜、加工食品等々進めていきたいとこう思っております。
 それから、やはり食育活動の推進ということが大事だと思います。私ども、消費者の皆さん方とともにリスクに立ち向かっていくという国民運動が必要じゃないかとこう思っておりまして、食についての情報を共有するためのリスクコミュニケーションの強化ということが大事だと思いますし、四つ目には偽装表示に対する対策の強化に加えまして、やはり今、先生お話しありましたように、何が本当か分からないと。これは食品表示の問題に端的に言えるんじゃないかと思います。この表示の一元化に向けた検討等に取り組んでいるところでありまして、農林水産省としましても具体的に、今、先生、半年やそこらで変わらないと思うけれどもと、こういうお話がありましたが、食品のリスク管理部門を産業振興部門から独立させまして、そして消費者行政とリスク管理を一元的に担う、また食品の安全性や表示に関する監視体制を充実強化した新局として、仮称、消費・安全局というふうに考えていますが、そういう組織改編を要求しているところでございます。
 ただ、その無登録農薬の問題等々やはりまだ縦割り行政の問題とか危機対応マニュアルが欠けているとか、そういう問題あると思いますが、私はこれからも、しっかり消費者をパートナーとみなして、そのニーズや意見、要望を真摯に受け止めて農林水産行政を進めてまいりたいと思います。


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○田嶋陽子君

 大変力強いお話で、これからも食品を通してスーパーの中で武部大臣を見詰めておりますので、よろしくお願いします。
 DDTがパセリから出ましたよね。私は、豚カツとか食べるときはやっぱり青いもの、パセリをといって、みんなが残してもパセリは食べていたんですが、今度それも食べれなくなってきて、しかも、やっぱり何でみんながパセリを残したのかと考えると、やっぱりそうだったのかということになってしまうんですよね。何か本当に文字どおり不安です。よろしくお願いします。
 それで、今、農協という言葉は出てこなかったんですが、農協もやっぱりこの無登録農薬を売っていたんですよね。そのことも、先ほど半年では変わらないと言ったのはそのことも含めてだったんですが、是非きちんとした対処をよろしくお願いいたします。
 それで、厚生労働省の方にお伺いします。
 この四月に厚生労働省が公表した食品中の残留農薬検査の結果についてですけれども、衆議院の原陽子議員からの質問主意書が出ておりました。その主意書で、農薬が検出された農産物の製造業者又は輸入業者名を明らかにすることを求めたのに対して、厚生労働省は法人又は個人の正当な利益を害するおそれがあるから公表することは考えていないという答弁を受け取っています。
 このことに関して、厚生労働省は食品の安全に対する責任を都道府県の自治事務に任せきりだと、そういうことなんですけれども、それでよろしいんでしょうか、お伺いします。


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○政府参考人(尾嵜新平君)

 お尋ねの残留農薬の検査結果、今、先生からの御質問の中身は、毎年やっております全体の残留農薬調査の結果の関係でございますが、基本的には、それにつきましては各都道府県でやっていただきましたものについてのまとめをやっているわけでございます。
 それで、残留農薬の違反の関係につきましては、基本的には、一つは、輸入食品については厚生労働省が検疫所でやっておると。その際に、違反がございました際にはすべてホームページで公表いたしております。また、物によりましてはプレスリリースをするというふうな対応をいたしているところでございます。
 また、今お話ございました都道府県を含めました自治体の方では国内の残留農薬の関係について検査をやっていただいているという状況でございまして、この検査結果の違反事例につきましては、自治体の御判断に今お任せをしておるというところがございますが、自治体の方で公表していただいているというところでございます。
 自治体の方に対しまして私どもは、できるだけそういった違反事例がある際には公表していただくようにこれまでもお願いしておりますし、また、今後もそういうことで指導していきたいというふうに考えているところでございます。


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○田嶋陽子君

 本来使ってはいけない農薬として農水省の管轄である農薬取締法ではDDTが指定されていますけれども、食品によっては、厚生労働省が管轄である食品衛生法にはその残留農薬基準が設定されていませんよね。例えば、そのパセリのDDTの残留基準というのは食品衛生法では設定されていないから、DDTが食品から検出されても違反ではないということになりますよね。
 農薬として使用していなくても土壌が汚染されている可能性もあるわけですけれども、これだけ消費者が不信感と不安を募らせているのに、なぜ国がきちんと責任を持ってその基準を設定しようとしないのでしょうか。


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○政府参考人(尾嵜新平君)

 御指摘のように、事実、四百数十使われております、世界的に使われております農薬について、そのうちの二百三十ぐらいについて国内の方で食品衛生法上の基準として残留基準を定めておりまして、それ以外はまだ基準が作られておらないというのは事実でございます。
 私どもの方は、こういった基準についてはできるだけ早く設定をしたいということで、来年度から三か年計画で基本的には全部もう設定をする、先々はもうポジティブリスト化をするということで対応したいというふうに考えておりまして、できるだけ早くそういった基準の策定を急ぎたいというふうに考えているところでございます。
 実際に基準を策定しておらない、定められておりませんものにつきましては、そういった国際基準があるものとかそうでないものがございますが、その内容から見まして、人体に影響があるかどうかというところを見まして判断をして、差し止めることも、対応しておるというところでございます。


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○田嶋陽子君

 三年以内ですね。
 それから、例えばEUなんかではとっくに使われていないものも日本では使われています。やはりこの件に関しては向こうの方が少し進んでいると思うので、大いに参考にしていただきたいと思います。
 それから、私は、やっぱり農薬の国内使用、残留規制については──農薬取締法というのは、これは農水省の所管ですよね。それから、食品中の残存農薬基準については、これは厚生労働省、食品衛生法は厚生労働省の所管となっていますよね。
 現在、国際的に食用農産物に使用が認められている農薬は約七百種類あると言われているんですけれども、このうち、農薬取締法では国内で使用されるすべての農薬について事前に登録することになっていて、現在約三百五十の農薬が登録されていると知らされています。しかし、食品衛生法、厚生労働省の方では二百二十九種に限っているんですね。これが残留農薬の基準が設定されている。残りの百二十一種については基準が設定されていないということになっています。つまり、二つの省の間で二つの法律のはざまを縫って危険な農薬が出回っていると。
 そこで、武部農水大臣にお伺いします。
 厚生労働省の食品衛生法によって残留農薬の基準が設定されていない農薬が使われた農作物が市場に流通しているわけですけれども、この食品中の残留農薬の基準が設定できない農薬百二十一種についても、食の安全を守るために農水省の所管である農薬取締法で登録できるようにすべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。


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○国務大臣(武部勤君)

 健康被害のおそれがあるときには農薬の登録を保留しているという実態がございまして、この登録保留の判断基準は、今お話しありましたように、食品衛生法に基づく残留農薬基準が設定されている場合には当該基準を用い、残留農薬基準が設定されていない場合には環境省が厚生労働省の意見を踏まえて定めているというのが実態でございます。
 農薬登録と残留農薬基準との整合性の確保につきましては、BSE問題に関する調査検討委員会におきましても御指摘をいただいたところであります。私は事務当局に対しまして、農林水産省、厚生労働省、環境省、三省によりまして検討を進めているところでございますが、食の安全性を確保する観点から、縦割り行政の弊に陥らないように厚生労働省との連携を一層進めていかなければならないと。
 お話の矛盾点については私もそのように率直に感じますので、これをきちっと整合性のあるものにしていきたい、その努力を三省でやっていきたいと、このように思います。


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○田嶋陽子君

 よろしくお願いします。
 あと六分しかなくて、平沼大臣にもお伺いすることになっているので困っているんですけれども、やはり一つ言っておきたいことがあるんです。
 何か事件が起きないと政府は動いてくれないんですね。やっぱり危険性が低いとかあるいは危険性が証明されていないからオーケーという考え方を捨てていただきたいんですね。やっぱり安全性が確認されない限り食べ物は許可を出さないでほしいと、そういうふうに思うんですけれども。危険性が証明されない限りオーケーではなくて、逆に、安全性が確認されない限りオーケーを出さないでほしいということをお願いしたいんですね。
 それともう一つは、これは農水省や厚生労働省という個々の省庁の問題ではなくて、食べ物というのは私たちの体全部作って、精神も作るものですから、やっぱりこれは食の生産とか流通とか消費とか、口に入るまでの過程全部をひっくるめて、やっぱりそういう体制を武部さん中心になって作っていただきたいと思います。よろしくお願いします。


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○国務大臣(武部勤君)

 いや、今、先生のお話は非常に深く、幅広い、非常に重い質問でありますので簡単に答弁することが難しいんですけれども、食品安全委員会を設けるということ、これはリスク分析に基づいて、今、先生御指摘の予防原則というような観点も含めて、リスク分析に基づいてリスク評価をすることになっています。そこで、厚生労働省や農林水産省、環境省に勧告をして、私どもは個別具体的なことについてのリスク管理をやることになっているわけです。そこで一番大事なのはリスクコミュニケーションということなんですね。
 ですから、これは法律だけじゃなくて、今、先生御心配の向きについての、それにどう対抗していくかといいますか対応していくかという、そのリスクコミュニケーションを中心にしっかりとシステムづくりを政府全体でやっていかなくちゃいけないと思っております。


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○田嶋陽子君

 じゃ、ついでと言ったらなんですけれども、これは平沼大臣にもお伺いしたいし、お願いしたいことなんですけれども、先ほどから原子力安全委員会とか食品安全委員会を独立性の強いものにするという話が出ていて、私はそのことに関しても大賛成なんですが、ただ、それを内閣府に置くということを時々皆さんはおっしゃるので、そこがとても心配なんですね。
 内閣府に置いたら駄目です。というのは、何でそう言うかというと、男女共同参画社会は、女性省とか作らないで、女性局とか庁を作らないで内閣府に置けと言ったら、その担当者が福田官房長官なんです。福田官房長官がこの問題に精通していらっしゃる方とはこの問題に関しては思いません。すなわち、あそこに置いてしまうと、やっぱり政府の中にあって、私は、先ほどの原発の話でもありましたけれども、やっぱりなあなあ体質は日本人得意ですから、自然にできてくると独立性は保たれないと思うんですね。
 だから、これもまた西洋の発想が入りますが、オンブズマン制度とかオンブッドとか言われている、全く市民とか何かを入れた違うシステムを省の外に作っていただく、それを原子力安全委員会も食品安全委員会もやっていただきたいなと、その辺の辺りで努力していただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。


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○国務大臣(武部勤君)

 食品安全委員会は政治家も排除するという思想です。食品安全委員会の委員長というのは専門家、学者です。そして、担当大臣は、今は村井大臣でございまして、これは、今、先生が心配するようなことを当然配慮した考え方で食品安全委員会というものは構成されると、このように思いますので、また先生のところに。


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○田嶋陽子君

 問題は、学者も政府の人も、どういう人が入るかということですね。その人たちをだれが選ぶかということです。ここが問題なんですね。私は、そういうことでがっかりしていることが一杯あるんですね。だから、そこのところを、一番大事なところを何か公平に、公正に、オープンにしてやっていただきたいなと思うんですけれども。


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○国務大臣(平沼赳夫君)

 今、ダブルチェックシステムで原子力の安全は担保しています。内閣府の中に原子力安全委員会というのを置いておりまして、このヘッドは官房長官じゃございませんで、学識経験者が委員長として、そういう公正な立場で、幅広いいろんな方々が入っていただいて、そして独立の機関として運営していただいています。
 そういう意味では、原子力の場合にはやはり推進する行政も一義的には関与し、そしてダブルチェックでしっかりとした、独立した、内閣府にある原子力安全委員会というものが機能すれば私は担保できると、こう思います。


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○田嶋陽子君

 学識経験者とおっしゃいますけれども、私も議員になる一年前はその分野におりましたが、いい加減です、学識経験者なんという者は信じられません。原子力委員会でも、顔ぶれ見てみると。みんな賛成の人ばっかりでは駄目なんですよね。だから、そこのところも、政府に都合のいい人ではなくて、本当に幅広くやっぱり情報収集して、そしていろんな意見の人を入れてほしいということですね。
 私は、平沼大臣にこれだけのものを、質疑のものを持ってきたんですけれども、このことで時間がなくなってしまいましたから、一つだけ。
 今、ダブルチェックとおっしゃいましたけれども、そのことも危険だと思います。ひび割れの件なんですけれども、ひび割れが進んで破断した場合、やっぱり浜岡原発、私も行ってきましたけれども、あれは活断層の上にあるもので、これ大変ですよね、配管が破断したら水蒸気爆発するかもしれない。そういうところでまた事件が起きているわけですね。
 十三年度原子力白書にこういう言葉があります。とてもいい言葉です。一連の事故、故障を見ますと、事故、故障の種に対する感性の大切さを思わざるを得ないと。すなわち、幾ら調査しようと何しようと調査する人に感性がなきゃ駄目だと言っているんですね、その破断する種を見付ける。
 だから、ひび割れや傷というのはその原子力白書で言うところの種の一つだと思うんですけれども、今回その種を保安院は見逃したわけですよね。ということは、調査する人に調査するだけの感性がないということじゃないですか。感性のない人が幾らダブルチェックなんかしたって駄目で、ここが心配なんですね。それとも、感性はあったけれどもあるいは東電となあなあになったんですか。そうしたら、これは犯罪ですよね。感性のない人がダブルチェックするというのは、これは事故を見付けられないから原発なんか持つ資格がない。それから、種を見付ける感性があっても、なあなあになっちゃえばそれはもう人間として、調査員として資格なし。犯罪性がありますよね。だから、ダブルチェックと言われても私なんかは信じられないんですけれども、これをどう信じさせてくださいますか。

田嶋陽子の

「書アート

こもれる日々

      2017615日(木)~621日(水)

    ギャラリー      コンセプト21

 

         (港区北青山3-15-16              TEL03-3406-0466

 

2016年8月~予定

●ZEN展 

2016年

8月22日(月)

     ~29日(月) 

東京都美術館 

ロビー階第一展示室

東京都台東区上野公園8-36

TEL03-3823-6921

開館時間 9:00~17:30 (入館は17:00まで) 

 

●田嶋陽子書アート展

 ギャラリー花の妖精

2016年9月3日(土)

   ~ 9月11日(日) 

 

長野県軽井沢町

発地116-6 

電話0267-48-1273

田嶋陽子歌とトークショ 9/3(土)16時~

●CACA現代

      アート書展 

2016年9月13日(火)

    ~9月18日(日)

アートスペースリビーナ港区北青山3-5-25

表参道ビル4F

 

電話03-3401-2242

What's New

脳ベルshow(BSフジ)

1/20(水)22:00~

1/27(水)22:00~

 

 

田嶋陽子書アート展 & 歌

2016年

6月4日 土~7月24日 日 

笠間日動美術館 

企画展示館1階

茨城県笠間市笠間978-4 電話0296-72-2160

開館時間 9:30~17:00 (入館は16:30まで) 

休館日 月曜日

(祝日の場合は開館し、その翌日が休館)

★田嶋陽子歌とトーク 7/2(土)18時~ 

2016年

9月3日 土~9月11日 日

ギャラリー花の妖精

長野県軽井沢町発地116-6 

電話0267-48-1273)

★田嶋陽子歌とトーク 9/3(土)16時~