アメリカのイラク攻撃と、いわゆる「従軍慰安婦」の名簿についての質疑

2003年3月25日
●内閣委員会



○田嶋陽子君 

 無所属の田嶋陽子です。
 今日は、従軍慰安婦の方たちの八百名の名簿が見付かったので、そのことについて質疑をする予定だったんですが、やはりちょっと戦争のことが気になりまして、その前に戦争のことで少し福田官房長官にお伺いしたいと思います。
 私は、今回の開戦に関しては、非常にその理由も不可解だし、不愉快な展開をしているように思います。小泉総理を始め政府関係者は米国支持をうたっていらっしゃるわけですけれども、その理由に関しては、同盟国だということ、それから北朝鮮問題があるからということを言っています。それでも日本は戦争はしないと。これはだれが聞いてもちょっと矛盾があると思います。
 北朝鮮問題があるからということは、だれでもが、北朝鮮問題が起きたら同盟国のアメリカに守ってもらうからと思っているわけで、だったら、自分の国を守ってもらうためにはアメリカを支持することによってイラクの人たちは殺されてもいいのか。そこのところ、どんなふうにお考えになられますか、官房長官。



○国務大臣(福田康夫君)

 これも何度もお答えをしているんですけれども、米国が武力攻撃をするという根源は何かということを考えていただかなきゃいけない。それは、大量破壊兵器を持つフセイン大統領が自ら決断すれば平和的な解決はできるということ、これは我々も本当に願ってきたことなんです。しかし、それがかなわなかったという事態においてこの武力攻撃というような今の状況になっていると。このことはやっぱり一番の根源だということでございます。


○田嶋陽子君

 ここに三月二十四日の新聞記事があります。日経新聞の夕刊です。ここでこう言っています。「米政府がイラク国内で戦争終結後にただちに着手する道路復旧などの初期復興事業は、すべて米企業が受注する公算が大きい。」。その復興事業の主なものは、戦争で被害を受けた道路や橋、学校などの復旧事業ですよね。この受注先は、企業の身元審査などを速やかに進めるために、名目上は、当面は米企業に限定する、外国企業は参加できないと言っています。で、入札参加を複数の米企業に呼び掛けていると。しかも、その企業の一つは、これはチェイニー副大統領が最高経営責任者だった、CEO、その油田開発サービス大手ハリバートンだと言っているんですね。このことについて、官房長官、どうお思いになりますか。


○国務大臣(福田康夫君)

 私は、そういう復興の具体的なことについて、まだ動きがあるというふうに思っておりません。私も全く聞いておりませんし、正にこの今の事態がどういう展開をするか、そのことによってすべては決まってくるわけで、まだとてもそんな判断をできるような状況じゃないと思っております。
 また、復興支援については、それは米国ももちろんするでしょう、当然。しかし、国際社会がやはり協力してやらないとうまくいかない部分が多いんじゃないかというように考えております。


○田嶋陽子君

 この記事を見る限り、日本も復興支援としてお金を出すわけですよね。すると、この米の公共事業に、米のやる公共事業に日本が税金でお金を出して、そのお金でアメリカの企業がもうけると。そして、もうけて、税金を払って、その税金はアメリカの国に入るわけで、しかもチェイニー副大統領ですね、これって、このイラク戦争は大型の公共事業だと言われてもおかしくないですよね。そのことに関してどう思われますか。


○国務大臣(福田康夫君)

 そういうのを大型公共事業というのかどうか知りませんけれども、情報そのものを私どもは承知していないということです。


○田嶋陽子君

 二十五日、今日ですよね、日経新聞でやはり、今度は奥田日本経団連会長さんがこういうことを言っています。
 これは個人的な見解だけれども、個々の企業もそれ相応に負担すべきだと。そして、世界第二位の経済大国が人も金も出さないというのでは責任を果たせないから、どうするかというと、法人税などの臨時増税で捻出すべきだと。
 この記事に関しては、福田官房長官、どうお考えになりますか。


○国務大臣(福田康夫君)

 それは、個人的見解と、こういうふうに断っておられるわけですから、丁寧に断っているわけですから、ですから、それは個人的な見解だろうというように私どもは思っております。
 しかし、この復興については、いずれそういう国際的な話合いの中で協力しなければいけないということになろうかと思います。また、我が国としても、それは日本の力にふさわしい協力をするのは、これは国際社会に対する日本の義務だろうと、こういうふうに考えておりますので、その復興支援について否定するものではございません。


○田嶋陽子君

 私も復興支援に否定するものではありませんけれども、その出た金が同盟国であるアメリカの懐に入っていく、そして日本からアメリカへと、そして企業を通してアメリカへと。これって何かおかしいですよね。そして、お金がぐるぐる回っていく過程で人がどんどん殺されて人柱になっている。
 これは、想像するだけに、この戦争というのは何ら正義の香りもない、においもない。何か私たち国民全員がだまされているような気がするんですよね。この会長さんも、奥田会長もどうしてそういうふうに思ったかというと、湾岸戦争時にそうやったから今回も同じ方法でというんですね。だったら、湾岸戦争のときも実はそんなふうにして人柱にして、金は金で巡って、企業からアメリカに、日本からアメリカにと巡っていったんだろうかと疑ってしまうんですが、官房長官、どう思われますか。


○国務大臣(福田康夫君)

 今の新聞報道、それも一紙でしょう。方々へ出ているんですか。
 その報道がどういう性質のものか、本当なのかどうか、それも分かりません。私どもは確認しておりませんから、その報道を基にしていろいろ話を組み立てられても困るんですよね。もう少しきちんとした根拠のあるものを基にして議論をしていただきたい、そういうふうに思います。
 しかし、我が国としては、イラクが一日も早く再建されて、そして、人々が自由で豊かな社会の中で暮らしていけるように、今後の事態を見守りながら、復旧復興のためにできる限りの措置を検討してまいりたいと、こう考えているところです。


○田嶋陽子君

 おっしゃることはよく分かるんですけれども、最初におっしゃっていたような、アメリカが苦渋の決断をしたというところもよく分かりません。
 ということは、あんなにトマホークを始め兵器を使っているわけですね。そしたら、それを使った分、やっぱり支払うわけですよね、アメリカ政府は。支払ったところは大量の税金をアメリカ政府に返していくわけですよね。そのときに大統領選挙がまた来年にあるとなると、私たち庶民は、ごく普通に考えれば、やっぱりこの戦争って苦渋の決断じゃなくて意図があってやったんだろうと。別に、イラクが大量破壊兵器を持っていて国際社会が不安だというけれども、それは理由ではなくて、それは単なる口実なんじゃないか。この戦争は即刻やめるべきじゃないんだろうか。
 日本は戦争はしないと小泉首相もおっしゃっている、それなのにアメリカを支持していると、こういう矛盾をしてはいけないと思いますが、福田官房長官、どのようにお考えでしょうか。


○国務大臣(福田康夫君)

 決断をするまでは、苦渋の決断、これはあり得るでしょう。しかし、その後は、やっぱりいったん始めたらば成功させなきゃいけないでしょう。途中でやめちゃったら、大量破壊兵器、一体どうなっちゃうんですか。そういう大量破壊兵器を全世界に拡散させる可能性があると、そういう独裁者が相手なんですよ。そこのところはやっぱりきちんと見なきゃいけないんじゃないでしょうか。


○田嶋陽子君

 そんなふうにおっしゃられるとそんなふうに思うんですけれども、でも、おかしいですよ。おかしいです。今、戦争はしていないとおっしゃったけれども、間接的に支援しているんですから、しているんですよね。
 これはちょうど、家の中でお父さんが息子をぶん殴って、後でお母さんが息子をいい子いい子してやっているというあの昔のドメスティック・バイオレンスと児童虐待の構図と同じですよ。アメリカがお父さんなら日本はお母さん役をやって、後で人が死んじゃってから、そんないい子いい子したってしようがないわけですよね。これって、家庭内で起きている家父長的なとても暴力的な家庭が世界規模で行われているのと同じであって、日本はお母さん役なんか務めちゃいけないんですよね。お父さんの暴力止めないといけないんですよね。そういうふうに思います。
 しかも、この奥田会長は法人税で、臨時法人税で払えというけれども、巡り巡ってその法人税は私たちの税金なんですよ。でも、今回の戦争に反対している人は六〇%近くいるんですよね。そのことをどう思われますか。私らは反対していても税金は払わせられる、ごめんなさい、法人税を払うのは会社ですが、結局それだけの法人税を払ったら、物の物価が高くなって、私ら買うもの全部にその戦争の代金は入ってくるわけですよね。戦争反対だって払わされちゃったりしたら、これは民主的な政治じゃないですよね。どうお考えになりますか、官房長官。


○国務大臣(福田康夫君)

 まだどういう状況になるか分からない、またどういう復興をするのか、また何年掛けてやるのか、どのぐらいの金額が要るのか、全く白紙と言っていいような、に近い状況だというふうに思います。ですから、例えば奥田会長がどういうふうに言われたかというふうに個人的な見解を述べられて、だから政府はそういうふうにするんだというように決め付けるのは、これは少しせっかち過ぎるんじゃないでしょうか。もう少し事態をよく見て、そして判断する時期はいろいろあると思います。


○田嶋陽子君

 決め付けてはいません。
 ただ、湾岸戦争もそうだったから今回もそうやったらという御意見だから、もしかしたらそれは参考意見として……(発言する者あり)お話を聞いた方がいいかと思っただけです。(「やじに答えなくていいよ」と呼ぶ者あり)はい。つい反応してしまいますね。
 それで、実は……(発言する者あり)


○委員長(小川敏夫君)

 質問を続けてください。


○田嶋陽子君

 この間、デモがずっとあります。よく政治家の方たちはおっしゃいます、戦争はそんな単純なものじゃないから戦争反対だけ言っていればいいものじゃないだろうと、こういうふうに言います。みんな物知り顔に言いますが、でも、デモというのは一つの国が行きたい方向を示しているものです。ある意味では哲学です。国民の意思です。ですから、そういうものをばかにすることは私はできないと思います。
 三月二十一日に東京で戦争反対の大規模なデモが行われました。それから三月二十一日には、その日には五万人の大きなデモでした。それから三月八日にも、これもデモが行われて、四万人も超える参加者がいました。そこで、若い世代の人たちがSMAPの歌を歌ってデモをしました。
 ここに、歌を全部紹介するわけにはいきませんけれども、そのうちの一つを紹介しますと、一つじゃなくて部分ですね。それは、花を買った人を見て、この人はこんなふうに言います。 


 名前も知らなかったけれど
 あの日僕に笑顔をくれた
 誰も気づかないような場所で
 咲いてた花のように
これは花を買った人の喜んでいる顔を言っているんですね。その後続けます。これ歌です。
 そうさ僕らも
 世界に一つだけの花
 一人一人違う種を持つ
 その花を咲かせることだけに
 一生懸命になればいい
 小さい花や大きな花
 一つとして同じものはないから
 ナンバーワンにならなくてもいい
 もともと特別なオンリーワン
なんだから。
 これは、与謝野晶子が「君死にたまふことなかれ」と言って弟のことを歌いました。でも、これは、日本国憲法では、みんな国民は戦争で死にたもうことなかれということに、その精神は通じていると思います。やはり、このSMAPだけではなくて、若者に人気の宇多田ヒカルさんがホームページで、「正しい戦争なんて無い。」と、やはり反戦を訴えています。
 私はここに、若い世代と、それからここにいる国会議員の世代との間に、でも、これは単に若者だけじゃなくて国会の中にもこの戦争に反対な人たちはたくさんいます。ですけれども、ここに大きな意識のギャップがあるように思います。私は、このギャップを何とかして大人の側からもうずめていかなければいけないと思います。そして、もし本当に勇気があるんだったら、私は、この国は即刻戦争はやめるべきだと思います。始めたから続ける、終わるまで続けるというのは変な精神だと思いますが、そのことに関してもう一度、福田官房長官、よろしくお願いします。



○国務大臣(福田康夫君)

 御質問なのかどうかよく分からないんですけれども、しかし、戦争をやめるかどうかということであるならば、戦争はいいことではありませんよ。しかし、同時に、大量破壊兵器を独裁者が持っているということのこの恐ろしさも忘れてはならないと思います。
 そういうことでお答えにさせていただきたいと思います。


○田嶋陽子君

 独裁者が破壊兵器を持っているといったって、アメリカだって破壊兵器を持ってどんどこどんどこやっているわけですから、これは、総体的に見たらどっちもどっち、同じ穴のムジナですよ、私に言わせれば。だから私は、アメリカは正義なんかでは全然ないと思います。
 それで、何よりも今回のことで悔しいのは、私たちの、国民の意思がきちんと代弁されないということですよね。そして、三月二十二日の朝日新聞によると、米英軍のイラク攻撃を不支持とした人が五九%を占めました。これは「支持する」の三一%を大きく上回っています。しかも、その「支持しない」のうちの七〇%近くを女性が占めているという記事がありました。
 私たち、いつも被害を受けるのは女性なんですけれども、女性あるいは弱者ですね。男の子もそうです。女の子もそうです。結局、こうした若者たちや女性たちや、それから反戦を唱える男性たちの意見も否定された形で日本政府はアメリカ支持を打ち出したわけですよね。現在も、戦争が続く限り女性への人権侵害は続いているわけです。
 例えばこういう記事があります、皆さん御存じかどうか分かりませんが。昨年の二月に国連難民高等弁務官事務所、UNHCRでは、西アフリカのリベリア、ギニア、シエラレオネで、同事務所や非政府組織で働く多数の現地職員が人道支援物資と引換えに難民の少女らに性的虐待を行っていたという、こういう報告が毎日新聞、去年の二月二十八日にあります。これは国連職員が食べ物と引換えに難民の少女たちに性的虐待をやっていたというものです、これは現地に駐留する国際平和維持部隊の兵士ら約四十組織の七十人以上の男性大半が。被害者の多くは難民キャンプなどに住む十三歳から十八歳の少女で、年長の女性は今度男の子に性的虐待をしている例もあると。被害者の人数は現段階では不明なんですけれども、ただ問題は、被害者の話を総合すると、現地職員らは食糧や生活物資などを支給する見返りに、要するに支援物資ですね、それを支援する見返りに少女との性行為などを要求。断れば物資がもらえないために家族も承知で少女を提供していたという。これは戦前の日本と似ています。その結果、多くの少女が妊娠し、現地の法律で中絶が禁止されているため十代で出産した例も多い。中には精神異常に陥った少女もいるという。これが現代です。
 そしてもう一つは、戦時下でなくても、トラフィッキングといって少女たちの人身売買があります。これは政府も法律を作らないといけないと思います、これから私たちはやっていかなければいけないんですが。こうして社会的弱者とされる女性たちはひどい目に遭っています。戦争でも戦争でなくても、でも特に戦争の状況ではひどいわけですね。
 私が取り組んでいるこの従軍慰安婦問題も、被害者の心と体の傷は五十年たった今でもまだいえていないんですね。ですから、今朝ほど岡崎議員が報告なさったように、五百五十一回にわたるデモ、ギネスブックに載るぐらいの回数のデモが今もって行われているわけです。被害者は納得できないわけですね。
 そこで、今日はその名簿のお話に入る前に、前に官房長官がお約束してくださった窓口のことでお伺いいたします。
 昨年の十一月五日に内閣委員会で福田官房長官にお願いしました。そのときお約束いただきました戦後補償窓口がついに今月、三月三日のNHKニュースの速報の報道によりますと、一般化されようとしているということです。このことに関しては官房長官の御努力に感謝したいと思います。ありがとうございます。
 ただ、問題があります。官房長官にお伺いします。三月のNHKニュース速報によると、政府はこれまで外務省、厚生労働省、総務省などに分かれていた窓口を、括弧です、外務省を窓口にして政府政策、総合政策調整は内閣官房の官房副長官補室、官房副長官補室、あっ、官房長官補室が行う、変な言葉ですね、というものです。分かりました。で、具体的にこの総合政策調整というのはどのような役割を果たすのでしょうか。


○国務大臣(福田康夫君)

 この戦後補償は各省にまたがることも多いんです。ですから、そういう意味でそういうものをまとめようという、そういう意味合いです。
 そういうこともございますけれども、同時に、いろいろな新しい問題も出てくるかもしれぬという、そういうときには、まずは内閣官房が受けようと、こういうことであります。特に政策的な判断を伴うようなことについては、これは特に、例えば委員のような方が来られればこれは内閣官房で対応しようと。委員のような政策的な判断を必要とされるような立場の方については内閣官房で対応しようと、こういうことなんです。


○田嶋陽子君

 でも、機能していないんじゃないですか。


○国務大臣(福田康夫君)

 来てくださいよ。


○田嶋陽子君

 来てください、あっ、そうですか。でも、余りうまくいっていないと思うんですけれども、余りにもいろんなことが遅過ぎるような気がするんですけれども。


○国務大臣(福田康夫君)

 それは、今までとどれだけ違うのかといえば、それほど違わないんです。だけれども、はっきりと内閣官房で総合的な政策調整を行うと、こういうことを明言したということはこれは大きなことで、これだけ進むのに大変な時間が掛かるんですよ。そんなものですよ、役所というのは。


○田嶋陽子君

 ですから、ありがとうございます、もう本当に早いですよね、これに関しては。でも、でも私はその総合調整という名前がいい加減だと思うんですよね。総合というのは、ナッシングですよね、ないに等しいんじゃないですか。
 ということは、例えば慰安婦問題を取り組むセクションということでいうと、果たしてここに女性の人権を考えられる人、理解できる人、どのぐらいいるんでしょうか。


○国務大臣(福田康夫君)

 ちょっと数えたことがないので分かりません。


○田嶋陽子君

 前は外務省がたしか担当でもいらしたと思うんですけれども、外務省の方は結構女性差別的な発言をなさる方が多かったりして、失礼しました、齋木さん。ですけれども、そうですよね、笑っていらっしゃいますけれども。何か頼りないといいますか心もとないといいますか、総合といいますと、本当にそこに専門家がいないような気がして心配なんですね。それが一つです。
 それから、戦後補償窓口って私が提案したのは、いわゆる先ほど大臣もおっしゃったように縦割りでしたわけですよね。その縦割り行政を横つながりに統括していただきたいという考えからお願いしたものでした。
 私が取り組んでいるその慰安婦問題というのは、女性の人権に深くかかわっているわけですね。慰安婦問題は戦後補償問題であるには違いないんですけれども、女性の人間としての尊厳を守ること、それから被害者の人権や気持ちを考えること、そういうことができる人たちが取り組まないと問題解決にならないんですよね。現在の外務省は、先ほど申し上げちゃったんですけれども、外から見る限り余り、女性の人権なんてふんという感じのところが、そういう人たちが多いような気がして、私たちはとても心もとない思いをしているんですね。
 ですから、ここからは官房長官に対するお願いなんですけれども、総合イコールナッシングではなくて、総合イコール豊かな、相乗効果のある、そういう政策機能が果たせるようなそういうところであることを、人材をそろえて、お約束していただきたいんですけれども。


○国務大臣(福田康夫君)

 総合という意味は、内閣には調整機能というのがあるんですよ。要するに、各省でもっていろいろ少しずつ分担している、それをまとめ上げるということですね。それを内閣機能をもってまとめるということなんですよ。ですから、ナッシングじゃないんです。これはもう全く逆なんですね。そこのところはよく理解をしていただきたい。
 それで、これはどういう問題が今後起こるか分かりませんけれども、それはそれでできるだけ的確な対応ができるように努力はしてまいるつもりでございます。


○田嶋陽子君

 よろしくお願いします。
 それでは、いよいよ、このいわゆる従軍慰安婦が存在していたという事実を証明する「上海韓国婦女共済会名簿」というものをお見せします。(資料を示す)これは、ちょっと個人のプライバシーがありますからわざと薄くコピーを取ってあります。ですけれども、これは私が、今年の何月でしたか忘れちゃった、二月だと思いますけれども、韓国に行ってこの名簿を独立記念館でいただいてきました。これは半世紀ぶりに発見されたものです。
 この名簿に関しては、去年、岡崎議員が言及されたもので、そのときに福田官房長官は、この件については承知しているけれども、まだ見ていないので詳細は差し控えさせていただきたいと思っていると答弁なさいました。また、岡崎議員が更にこういうことをおっしゃいました。日本においては九三年云々ということで、これはちょっと時間がないので省略しますけれども、そのとき福田官房長官は、「しかし、事柄の性質上、今後も新しい資料が発見されるという可能性がないわけじゃないということでございますので、民間の研究も含めて引き続き十分な関心を払ってまいりたいと思っております。」と答弁されました。
 そこで、福田官房長官にお伺いします。岡崎議員の質問から一年たちましたが、その後、政府はどのような調査をなさいましたでしょうか。福田官房長官、答弁をなさった責任と、官房長官の総合調整役としての答弁をお願いいたします。



○政府参考人(齋木昭隆君)

 お答えいたします。
 ただいまの御指摘のお話ですけれども、早速、去年の委員会での御指摘を踏まえて外交ルートで韓国の方に照会いたしました。それで、韓国政府のいろんな関係機関がこれかかわっているわけですけれども、名簿を手に入れたいということで向こうに話をいたしましたけれども、残念ながら、この名簿の写しも含めてそれを外に出すということは、さっき先生も正におっしゃいましたようにプライバシー、それぞれの方々のプライバシーの問題等もいろいろあるんでそれは駄目であるということを私ども外交ルートで回答をもらった次第でございます。
 そういう状況でございます。


○田嶋陽子君

 それでは、私がここに持っているこれはもらえなかったわけですか。それでは、これは後で許可を得てそちらに見ていただきたいと思います。
 この名簿はどういう名簿かといいますと、これは先ほども申し上げたように、上海韓国婦女共済会という団体が作った名簿ですが、この婦女共済会という団体は、日本軍が中国各地に連行して放置したその元慰安婦の女性たちを救った団体なんですね。
 一九四五年の八月、日本が敗戦が決まると現地に慰安婦たちを残して敗走しました。中国各地に連行されて放置された女性たちは故国にも帰れず路頭に迷っていたわけです。戦後、見るに見かねた韓国人の有志四人がこうした女性たちを朝鮮への帰国を援助するために保護施設を造って収容しました。そのとき作った名簿がこの名簿なんですね。この名簿には八百三十人分の名前が記されています。
 この名簿から本籍地を起こして分布図を作ってみました。皆さんのお手元に分布図が行っていると思います。韓国から北朝鮮全部にわたっています。この地図をごらんになられて官房長官はどのように思われますでしょうか。
 地図行っていませんか、そこの。


○国務大臣(福田康夫君)

 これ。


○田嶋陽子君

 はい、そうです。


○国務大臣(福田康夫君)

 そうですね。これ、ちょっと今見て感想を述べろと、こういうことですか。感想は、これだけだったのかどうだったのか、いずれにしても私も具体的によく調べたわけでありませんので、これだけ言えば結構たくさんありますなということですね。


○田嶋陽子君

 官房長官は何も聞いていらっしゃいませんね。その図はこの名簿の名前に載っている人たちの出身地の印を付けたものですから、八百人ちょっとですね。それが放浪していたわけですね、路頭に。故国に帰れないで、日本軍が敗走した後置いていかれたわけですね。その人たちを収容して、故国に帰すために収容した、できた名簿です。ですから、従軍慰安婦全部の数ではありません。
 しかも、こちらで調べたところによりますと、今、韓国でです、これ北朝鮮も入っていますが、韓国で名のりを上げた二百数名の方たちはこの名簿と重なっていません。ですから、まだ亡くなられた方とか、もう戦中に亡くなられた方、帰ってから亡くなられた方、皆さん御高齢ですから、その数は何万とも何十万とも言われるわけですけれども。
 この婦女共済会の名簿の中には既に慰安婦という言葉がありまして、もう一枚の紙をお配りしたのを見てください。これは四六年、一九四六年の新聞記事ですが、この上海韓国婦女共済会の関係者のインタビュー記事もこの韓国の新聞に掲載されています。そこに日本語の訳が付いています。そこで慰安婦という文字がはっきりと確認されます。
 齋木参事官にお伺いいたします。日本の公式文書で初めて慰安婦という言葉が使われているのは、どの文書にどのような形で使われているのか、お願いします。


○政府参考人(齋木昭隆君)

 済みません。手元にちょっと今資料がございませんから、調べる時間をいただければこの御質問時間中にお答えできるようにいたします。


○田嶋陽子君

 質問通告をしてあったと思うんですけれども。


○政府参考人(齋木昭隆君)

 そうですか。


○田嶋陽子君

 はい。どこかにメモありませんか。
 それでは、調べていらっしゃる間にもう一つお伺いします。
 先ほども申し上げましたけれども、この名簿には八百三十名の名前が連なっていますけれども、名簿を見ますと幼い子供ですね、それから乳幼児、十歳未満の子供など三十人ほど含まれています。つまり、日本軍兵士の子供である可能性が高いわけですね。つまり、この子供たちは日本人ということになります。そのことに関して齋木参事官はどのようにお考えになりますか。


○政府参考人(齋木昭隆君)

 今、先生がおっしゃっているその名簿というのは、さっき申し上げましたように、私ども入手しておらないんでございます。
 ですから、それをまずちょっと拝見した上じゃないと何とも申し上げかねるんですけれども、いずれにしましても、先ほどの別の委員の先生からの御質問がございましたとおり、そもそも慰安婦の方々の人数というのを把握する努力は、日本政府としてもたしか九三年だったと思いますけれども調査結果出しましたけれども、その過程で全力を挙げて調べたんでございますけれども、プライバシーの問題とか、あるいは御本人の方からお申出がないとかいろんなことがあったものでございますから、正確な数を把握するということが非常に難しいという状況だったわけでございます。にもかかわらず、調査結果は私どもとしては公表して、そしてそれを全体としてまとめて発表したという、そういう状況でございます。


○委員長(小川敏夫君)

 田嶋さん、時間過ぎました。(発言する者あり)


○田嶋陽子君

 すごいですね。委員長が四人もいらして。
 それでは、今日はこれで終わります。次、委嘱審査で続きをやりますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

田嶋陽子の

「書アート

こもれる日々

      2017615日(木)~621日(水)

    ギャラリー      コンセプト21

 

         (港区北青山3-15-16              TEL03-3406-0466

 

2016年8月~予定

●ZEN展 

2016年

8月22日(月)

     ~29日(月) 

東京都美術館 

ロビー階第一展示室

東京都台東区上野公園8-36

TEL03-3823-6921

開館時間 9:00~17:30 (入館は17:00まで) 

 

●田嶋陽子書アート展

 ギャラリー花の妖精

2016年9月3日(土)

   ~ 9月11日(日) 

 

長野県軽井沢町

発地116-6 

電話0267-48-1273

田嶋陽子歌とトークショ 9/3(土)16時~

●CACA現代

      アート書展 

2016年9月13日(火)

    ~9月18日(日)

アートスペースリビーナ港区北青山3-5-25

表参道ビル4F

 

電話03-3401-2242

What's New

脳ベルshow(BSフジ)

1/20(水)22:00~

1/27(水)22:00~

 

 

田嶋陽子書アート展 & 歌

2016年

6月4日 土~7月24日 日 

笠間日動美術館 

企画展示館1階

茨城県笠間市笠間978-4 電話0296-72-2160

開館時間 9:30~17:00 (入館は16:30まで) 

休館日 月曜日

(祝日の場合は開館し、その翌日が休館)

★田嶋陽子歌とトーク 7/2(土)18時~ 

2016年

9月3日 土~9月11日 日

ギャラリー花の妖精

長野県軽井沢町発地116-6 

電話0267-48-1273)

★田嶋陽子歌とトーク 9/3(土)16時~